古くからピアノの白鍵に貼られてきたが
古くからピアノの白鍵に貼られてきたが、象牙の入手が困難になる前からより安価なアクリル樹脂が用いられていた。象牙の入手が困難となった現在ではアクリル樹脂に加えて、象牙に似た特性を持つ人工象牙など演奏しやすいものが開発されて鍵盤に使われるようになった。ただし現在でも一部のフルコンサートグランドピアノなどの鍵盤部には、本物の象牙が使われている。
象牙は古くから、密度が高く切削加工しやすい素材として珍重された。特にその重量感と温かい風合いは多くの人に好まれる所で、ピアノの鍵の代名詞でもありビリヤードの流行の際にはビリヤードボールを象牙で作ることが一般的であった。しかしこの素材は高価で、また乱獲により得がたくなってきたことからこれに代わる素材の開発が求められ、19世紀に入ってセルロイドが発明された。
古くは正倉院の御物(ぎょぶつ)となっている工芸品の素材として用いられており、珊瑚(サンゴ)や鼈甲(ベツコウ)に並んで珍重されたことがうかがえる。
主たる輸入先は中国・東南アジアである。だが古代には南部には相当数いたとされている中国の象も唐の時代にはほぼ絶滅したと言われており、もっぱら東南アジアから中国を経由して日本に入ってくるルートが用いられた。
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江戸時代には象牙工芸は高度な発展を見せ、根付や印籠などの工芸品に優品が存在する。明治時代以降象牙の輸入量が増えると三味線のバチや糸巻の高級品に象牙が使用され、さらに大正・昭和に入ると西欧のパイプ喫煙文化が導入され、パイプが主な象牙製工芸品となった。
これらの伝統的象牙工芸品は明治維新以降のイギリスを中心とした海外交易(主に緑茶の輸出)の際や第二次世界大戦後のアメリカ進駐軍が根付や印籠のユニークなデザインや精巧な加工に目を付けるなどしたことで、数多くの工芸品が海外に流出し特に江戸時代などの芸術性の高い根付などが有名美術館で多数展示されている。特にイギリス方面ではこれら根付のコレクター市場がある程で、ヴィクトリア&アルバート美術館に展示されている根付コレクションは有名である。